同志

昨夜辺りから、東京も気温が下がってきて
秋の気配を感じ始めている。
ここ最近、スタジオと結婚式場の行き来きを繰り返している。
あっという間に1週間過ぎてゆく。
時間に追われる中で、
仲間の発したことばが胸を熱くさせた。
皆本気で勝負している
死ぬ気で
とことんつめてる
高い意識が大切やで
限られた時間の中で、
フォトにもっともっと磨きをかけ、
質を高めてゆかなければならないと自覚した。
Do not dwell in the past,
do not dream of the future,
concentrate the mind on the present moment.

091017

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ウェディングフォトグラフィー/フォトグラファー Yuji Nishijima

サルガド氏・トークセッション

今月の10/24から東京都写真美術館で、セバスチャン・サルガド氏の
写真展『AFRICA』〜生きとし生けるものの未来へ〜が開催される。
そのため来日、それに向けてのトークセッションが行われた。
写真展には、8年の歳月をかけ現在進行中の
ジェネシス (創世紀)の作品も少し展示されるとのことだった。
環境破壊、エコが頻繁に騒がれている今、
地球上の残されている、未だ人類が未開拓の地球上に残されている
純粋な場所を求めて作品をまとめているとのことだった。
これまでのサルガド氏の徹底した、現地調査に裏打ちされるルポタージュとその写真群。
1枚1枚の写真から、神がかり的な時の瞬間を感じる。
今回の、セッションで何度となく使われたplanetという言葉。
人間と動物、文明と自然を切り離して考えるのではなく、共存しているという意識。
個々の人々が地球環境に対する意識を変えなければ、今後、人間がこの地球から弾き出されると語っていた。
とても、深く、力強く、そして澄んだ瞳が印象的だった。
写真展、非常に楽しみだ。

Tea plantation worker ‘3 (Srimangal)

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Tea plantation worker ‘2 (Srimangal)

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Tea plantation worker (Srimangal)

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バングラディッシュ北部の町スリモンゴル。
そこには数多くの茶農園が存在し、
以前からインドの移民としてやってきた労働者が
生活を営んでいる。
彼女たちの生活環境はとても厳しく、1日働いても1ドルにも満たない
賃金しかあたえられない。そして、その環境から脱することすらできない
状況に今もいる。
労働とは
人間の尊厳とは
一杯のティーカップの重みを強く
感じさせられた。

Stone workers of sylhet ’3

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Stone workers of sylhet ’2

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Stone workers of sylhet

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7年ぶりのバングラディッシュ。
ラマダン(断食)の月ということもあって、
猥雑とした町並みの中にもイスラムの祈りの鐘が街中に響いていた。
雨期の明けまじかのバングラは、湿度がとても高く
ジメジメとした日が続く。
そんな中、今回の取材目的地のひとつシレット地区へと向かった。
ここは、インド国境に近い町で、以前から採石場の町として栄え、資源の少ないこの国の建築材料として
全国各地に運ばれている。
推定で、2500〜3000人もの人々がこの町で肉体労働をしているという。
1日、3〜5ドル以下の賃金で、過酷な肉体労働に精を出す人々。川辺には、
無数のボートがそこに点在し、川底に溜まった石を潜っては汲み上げては小舟のボートに乗せ、
山積みになるまでそれを繰り返し、岸辺に持ち帰る。
老若男女、泥まみれになり、水、石、泥と格闘しながら毎日を生きている。
作業工程は、とてもシンプルなものだけど、今の現代に忘れ去られようとしている
手仕事の原点がそこに在った。そして、末端で力強く生きる彼らの姿勢から、
リアルな人々の息づかいを感じた。
ある労働者は、こう呟いた。
『お前は、日本に生まれ落ちただけでハッピーだ。
今の生活は、今後も俺たちは変わることがない。』
比べることになにも意味がないが、
感慨深い一言だった。

バングラ取材撮影を終えて

帰国してから、時が経つのは早いもので
ひとつきの月日が流れました。
振り返ると、バングラで過ごした時間とても貴重でした。
取材先で、無心になってシャッターを押した時のあの感覚、
気持ちが揺れ動く瞬間、懐かしくも新鮮な感触がありました。
どのような時間を過ごし、
そしてどのような人との対話をしたか、
それが何よりもの人生の価値、財産のような気がします。
今年も、早いもので残すとこ後3ヶ月。
あっという間に年を越しそうな感じがしています。
先月に引き続き、もう暫く仕事のラッシュが続きそうです。