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フォトエディターセッション

昨夜、六本木で開催されたフォトジャーナリストの
セミナー、セッションに参加した。
特に、印象深く残る内容ではなかったが、
ある列席者のひとりから、
フォトエディター、ジャーナリストにとって
良い写真とは何か?という質問がでた。
その答えに、
あるフォトジャーナリストはこう語った。
『いい写真は、被写体との関係性がその写真から感じられるもの。
現場で感じる共通の意識が写真の中にあり、魂を感じるられるもの。
うそ偽りのない写真。』
デジタル化が急速に加速する時代の中で、
何が本当で真実なのかがあやふやになってきている。
現場を生き抜いたフォトジャーナリストだけが感える真実への
想い。彼の発言から確かなシグナルを感じた。

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ウェディングフォトグラフィー/フォトグラファー Yuji Nishijima

天命

先日のワールドシリーズ。
大リーグ、ヤンキース松井選手のMVP。
日本人の誇り、希望を与えてくれたニュースだった。
その時の、心境これまでの耐え忍んだ7年の日々をこう綴っていました。
『尊敬する長島茂雄・元巨人監督の教えだけは忠実に守り続けた。一心不乱に
バットを振ることが、復調への糸口と信じて疑わなかった。(素振りにこそ打撃の
すべてが凝縮されている) バットが空を切る音に耳を澄ませた。 』
苦悩の中に見た、孤独がゆえの栄光。
信じることの強さ、ひたむきで謙虚、寛容な松井選手の姿勢に
感動を覚えた1日でした。

結婚歌

慎也の新たな旅立ちに贈ります
末長い、仕合わせを東京から祈りながら
「祝婚歌」 吉野弘
二人が睦まじくいるためには
愚かでいるほうがいい
立派過ぎないほうがいい
立派過ぎることは
長持ちしないことだと
気づいているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい
二人のうち どちらかが
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
互いに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで疑わしくなるほうがいい
正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気づいているほうがいい
立派でありたいとか
正しくありたいとかいう
無理な緊張には色目を使わず
ゆったりゆたかに
光を浴びているほうがいい
健康で風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに
ふと胸が熱くなる
そんな日があってもいい
そしてなぜ 胸が熱くなるのか
黙っていてもふたりには
わかるのであってほしい

ウェディングフォトグラフィー/フォトグラファー Yuji Nishijima

職人

先日、左官職人狭土秀平さんの出演している番組をみた。
様々な苦境を乗り越えた狭土さんの口走る言葉から
ある種の悟りの境地を感じた。
『自分はみにくからこそ、きれいなものがみえる。』
『焦ったら負けだ、臆病者であれ。』
最近、地下鉄の広告で狭土さんの写真とよく目にする。
哀愁が表情から滲み出ている。人の顔や眼ほど、人生を物語るものはないと思う。
経験値から裏打ちされる、人が持つオーラ。
そこには、言葉を越えた真実みが、
あるような気がしてならない。

同志

昨夜辺りから、東京も気温が下がってきて
秋の気配を感じ始めている。
ここ最近、スタジオと結婚式場の行き来きを繰り返している。
あっという間に1週間過ぎてゆく。
時間に追われる中で、
仲間の発したことばが胸を熱くさせた。
皆本気で勝負している
死ぬ気で
とことんつめてる
高い意識が大切やで
限られた時間の中で、
フォトにもっともっと磨きをかけ、
質を高めてゆかなければならないと自覚した。
Do not dwell in the past,
do not dream of the future,
concentrate the mind on the present moment.

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ウェディングフォトグラフィー/フォトグラファー Yuji Nishijima

サルガド氏・トークセッション

今月の10/24から東京都写真美術館で、セバスチャン・サルガド氏の
写真展『AFRICA』〜生きとし生けるものの未来へ〜が開催される。
そのため来日、それに向けてのトークセッションが行われた。
写真展には、8年の歳月をかけ現在進行中の
ジェネシス (創世紀)の作品も少し展示されるとのことだった。
環境破壊、エコが頻繁に騒がれている今、
地球上の残されている、未だ人類が未開拓の地球上に残されている
純粋な場所を求めて作品をまとめているとのことだった。
これまでのサルガド氏の徹底した、現地調査に裏打ちされるルポタージュとその写真群。
1枚1枚の写真から、神がかり的な時の瞬間を感じる。
今回の、セッションで何度となく使われたplanetという言葉。
人間と動物、文明と自然を切り離して考えるのではなく、共存しているという意識。
個々の人々が地球環境に対する意識を変えなければ、今後、人間がこの地球から弾き出されると語っていた。
とても、深く、力強く、そして澄んだ瞳が印象的だった。
写真展、非常に楽しみだ。

Tea plantation worker ‘3 (Srimangal)

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