ドキュメンタリー映画を通して

知人の薦めもあってチベット、ミャンマー関連の
『風の馬』『雪の下の炎』『ビルマ、パコダの影で』という映画を見た。
どの映画も、憂いと怒りを感じさせる映画だった。
今現在でも続いている、非道で理不尽な政治的状況化が齎す、眼を伏せたくなる現実ばかりであった。
そんな中、『雪の下の炎』の中で演じる、チベット僧パルデン・ギャツォの計り知れない
どんな逆境にたたされようが希望を失わない、精神の可能性には心打たれるものがあった。
中国政府軍の過酷な拷問を33年間耐え抜き、非業の死を遂げた同胞のために現在も闘い続けるパルデンの姿に人間の本質的な可能性を感じた。
恵まれた日本の社会で、現実社会に揉まれ忘れがちな時に、
今尚こういった現状が進行していることに対して無関心でいたくないと切に思った。
矛盾だらけのこの世の中で、真実とは何かを深く考えさせられた。